2020年5月31日 巻頭言
ですから、あなたは立ち直ったら、兄弟たちを力づけてやりなさい。
ルカの福音書 22章32節
今日はペンテコステです。天に昇られたイエス様はペテロら弟子たちに聖霊を遣わしました。以来、イエス様を神の子救い主と信じる人には、聖霊が宿り、私たちもその恵みの中に生かされています。
ペンテコステにおいて大切なのは、神である聖霊が信じる者の心に宿られたということです。キリストの弟子たちが聖霊との深い結びつきに生きる関係に入れられたのです。その恵みを最初に受けたペテロはどのような人物だったでしょう。
ペテロは主の弟子でありながら十字架を前にしてイエス様を裏切りました。イエス様はそれを予見していましたが、その上でペテロの信仰がなくならないように祈り、彼がそこから立ち直り、さらには他の人々を力づける存在になるようにと励ましています(ルカ22章32節)。ペテロは非難されて当然のことをしました。しかし主は彼を切り捨てず、むしろご自身を証しする者として回復しました。
主がご自身の証し人として世に遣わすのは、自分の限界や人間の弱さなど人の痛みを知る者です。イエス様ご自身が誰よりも人間の痛みや悲しみを知り、それを人間に代わって十字架で担ってくださいました。
ただし、傷や痛みは主にあって解決される必要があります。イエス様はペテロに「立ち直ったら」と仰いました。イエス様は復活後に何度かペテロにお会いになり、ペテロの痛みを丁寧に扱いました。まず、ペテロ自身が主の恵みの扱いを受けて回復と励ましを受けたのです。そして聖霊が共におられるようになった時、彼は力づけられ、世の痛みと悲しみに沈む人に希望を指し示す存在となりました。
私たちも多くの傷を受け、痛みを抱える悩み多き者です。しかし、だからこそ人の痛みを知り、救いを得させてくださる福音の素晴らしさを伝えられるのです。聖霊が共にいて弱い私たちを支えてくださっていることを覚えて進みましょう。
担任牧師 荻野泰弘
5月31日 ペンテコステ礼拝 順序
前 奏
招 詞 マタイ11章28節
「すべて疲れた人、重荷を負っている人はわたしのもとに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます。」アーメン
会衆賛美 聖歌497
会衆賛美 大いなる方に
主の祈り
交読 詩篇65篇1~4,9~13節
礼拝祈祷
使徒信条
聖書朗読 ルカの福音書22章31~34節 、 使徒の働き 2章1~4節
説 教 主が世に遣わす人
荻野泰弘牧師
会衆賛美 聖歌608
献 金
頌 栄 聖歌376
祝 祷
感謝祈祷 奏楽