2020年9月27日 巻頭言

わが子よ、私の教えを忘れるな。心に私の命令を保つようにせよ。長い日々と、いのちと平安の年月があなたに増し加えられるからだ。

箴言 3章 1,2節

 暑い夏もようやく終わりましたがこれからの季節は台風が心配になります。震災、風水害など、近年の日本は毎年災害に見舞われています。けれども、歴史を振り返れば、人はいつも自然の脅威と戦っていました。河川の氾濫、日照り、干ばつで飢饉に見舞われるなど、人々のいのちは自然の脅威に翻弄されました。それが文明の発達と共に自然の脅威に負けない社会が構築され、暮らしは豊かになりました。人間の技術が生活に大きな安定をもたらしたのです。
 人の寿命も伸びています。大昔の人々は不老長寿を求めましたが現代では多くの人が長寿となりました。今の時代の人々は、神の助けなくして「長い日々と、いのち」を得たと思っているのではないでしょうか。
 以前、高齢者が自死をされたという痛ましい出来事がありました。遺書には、生き甲斐が感じられなくなったという趣旨のことが書かれていたそうです。ほかにも、高齢化と共に認知症になることや体が動かなくなることを恐れる方もいます。歴史上、稀にみる長寿国を達成した現代の社会ですが、長生きしても悩みは尽きないのです。
 箴言は、神に信頼する人には「長い日々と、いのちと『平安』の年月が」加えられると語ります。聖書が示す「長い日々」とは地上生涯での長寿という以上に、神のいのちにあずかる永遠のいのちを意味します。それはこの地上だけに留まるものではありません。そして、そこには「平安」が伴います。平安、それはシャロームです。神と他者とそして自分自身と穏やかな心で対峙できるということです。信仰者といえども、この世の災害や困難から逃れられません。時には若くして天に召される人もいます。しかし、主に拠り頼んで生きる人は、この世の寿命の長さや暮らし向きでは計り知れない恵みと望みに生きて神の栄光を現すのです。
 現代人の多くは神は必要ないと思っているかもしれません。しかし、実は今こそ、神に拠り頼んで生きることが示されなければならないのではないでしょうか。

担任牧師 荻野泰弘

9月27日 聖日礼拝 順序

第一礼拝 9時 山口光兄  奏楽:荻野し兄
第二礼拝 11時 菊 地 兄   奏楽:美名子姉
  
前  奏
招  詞 詩篇32篇8節
「私は あなたが行く道で あなたを教え あなたを諭そう。あなたに目を留め 助言を与えよう。」
アーメン
会衆賛美 聖歌134
会衆賛美 鹿のように
主の祈り
交  読 詩篇3篇1~8節
礼拝祈祷
使徒信条
聖書朗読 箴言 3章1~12節
説  教 神を必要としない時代
          荻野泰弘牧師
会衆賛美 聖歌211
献  金
頌  栄 聖歌376
祝  祷
報告
感謝祈祷  奏楽