2020年10月18日 巻頭言
すると、エリシャは、「では、あなたの霊のうちから、二倍の分を私のものにしてください」と言った。
列王記 第二 2章9節
いかに偉大な指導者でも永久に地上に留まることは出来ません。預言者エリヤも既に高齢に達し、彼が生涯をかけて戦ったアハブ王も世を去り、エリヤの使命も終わりを迎えます。
エリヤは自分に代わる次の預言者としてエリシャを召し出します。エリシャはエリヤから色々な教えと訓練を受けたのでしょう。そしていよいよ別れの時が来ました。
こんな時、私たちは、偉大な聖徒の死を惜しみ、盛大な葬儀や記念碑で、個人を崇めようとします。けれども主はエリヤを竜巻で天に引き上げられました。旧約を代表するモーセもエリヤも地上には墓一つ残さず、静かに表舞台から姿を消したのです。
この章には、最後の時を迎えようとするエリヤと、その後継者エリシャの会話が記されています。エリシャは、エリヤが三度も「あなたはここにとどまっていなさい」と制止するのを振り切り、師の後に従いました。彼は、強いられてではなく、自らの意志で従っていったのです。
そして、エリシャはエリヤに「あなたの霊のうちから、二倍の分を私のものにしてください」と願いました。これは、単にエリヤの能力や力の二倍を求めたのではなく、長子の権、つまりエリヤの後継者として用いられることを願ったのです。
残された者らが求めるべきものがあるとすれば、それはエリヤの使命と力を受け継ぐこと、信仰の継承なのです。
そして、エリシャの手にはエリヤの託した外套がしっかりと握られていました。私たちが求めることは偉人伝を著すことでも、記念碑を建てることでもなく、聖徒たちの残した足跡に倣い、たとい一人になっても神の側に立ち続けることなのです。
主任牧師 石田敏則
10月18日 聖日礼拝 順序
第一礼拝 9時 荻野牧師 奏楽:美名子姉
第二礼拝 11時 戸 梶 姉 奏楽:荻野し兄
前 奏
招 詞 イザヤ書43章1節
「恐れるな。わたしがあなたを贖ったからだ。わたしはあなたの名を呼んだ。あなたは、わたしのもの。」
アーメン
会衆賛美 502
会衆賛美 主はぶどうの木
主の祈り
交 読 詩篇34篇1~10節
礼拝祈祷
使徒信条
聖書朗読 列王記第二2章8~13節
説 教 受け継いだもの
石田敏則牧師
会衆賛美 聖歌615
献 金
頌 栄 聖歌376
祝 祷
報告
感謝祈祷 奏楽