2019年5月19日 巻頭言

「ですから、皆さん、元気を出しなさい。私は神を信じています。私に語られたことは、そのとおりになるのです。 ・・・こうして、全員が無事に陸に上がった。

使徒の働き 27章25節、44節

 

 「あなたはクリスチャンですか?」と質問されたら、本日出席の多くの方々は「はい」とお答えになると思います。それでは「あなたは元気なクリスチャンですか?」と言う問いかけには、いかがでしょうか。躊躇なく「はい」とは答えにくい感覚をお持ちなのではないでしょうか。大丈夫です。私たちは、すでに「元気」をもっています。
 本日は、ローマへの船旅の中で手本を見せてくれているパウロの姿から「真に元気なクリスチャン」の特徴を受けとめましょう。大前提は、神を信じ、神が自分に語ってくださったことは、そのとおりになると信じているということです。それが具体的にどう表れるかをみていきます。
 まず、真に元気なクリスチャンは「常識人」です。ローマ行きは神のみこころでしたが、船出の季節ではないことを常識的に判断して、留まるように進言していますし、船内パニック状態の中でも、しっかり食事をしています。また、パウロから教えられるのは、「孤立していない」と言うことです。彼の働きの成果は、彼自身が神に従った結果ですが、周りに多くの人々が関わってくれていたことを彼自身が自覚していました。「自分は信仰がしっかりしているから大丈夫。教会には属さない。人と関わらなくてもいい・・」は、神が望んでおられる信仰者の姿勢ではありません。さらに元気なクリスチャンは、周りの人々に的確に対応し、その人に必要な助けを提供することができます。
 元気過ぎなくていいのです。「元気を出しなさい」の別訳は「心安かれ」(文語訳)。主が共に居てくださるから大丈夫です。

協力牧師 石田いつ子