2021年12月19日  巻頭言

2021年 クリスマス礼拝

アシェル族のペヌエルの娘で、アンナという女預言者がいた。この人は非常に年をとっていた。処女の時代の後、七年間夫とともに暮らしたが、やもめとなり、八十四歳になっていた。彼女は宮を離れず、断食と祈りをもって、夜も昼も神に仕えていた。

ルカの福音書 2章36節

 アドベントクランツも4本目のキャンドルに火が灯りました。いよいよクリスマスを迎え、イヴにはイエス様を現す真ん中のキャンドルが輝きます。
 昨年来、コロナ禍という未曾有の感染症災害に私たちは襲われて、まさに世界は暗闇のような状況が続きます。しかし、時は流れ季節は移ろい、今年もクリスマスを迎えることができました。人間の世界がどんなに混乱しようとも、神様が支配する時は流れを留めません。それは、主が世のなにものにも動かされず変わらない御方であることを示しているようです。そしてアドベントクランツが示すように、主は光として暗闇に身を沈める私たちを照らします。
 光は私たちが暗闇にいるときには慰めとなり、心に勇気が湧き起こります。進む道が照らされ、暗闇の中でも前へ進むことができます。イエス様を救い主と信じる人の生涯はまさにそのようにされるのです。
 アンナは若くして夫と死別する悲しみを経験しました。なぜ?どうして私が?という戸惑いや憤りがあったでしょう。浮世の悲哀を嘆き、神様への恨み言もあったかもしれません。それでも彼女は主に頼り、神の救いを待ち望みました。そして長い時を経てその晩年に救い主イエス様と会ったのです。世間からは人生を終えるばかりの人と見なされた彼女が救い主誕生の喜びを知らせる役割も果たしました(38)。
 私たちの主は、主を待ち望む人を決して見捨てず救ってくださいます。それは楽な人生を送るというようなことではなく、困難にくじけずに進む力であり、喜びと悲しみに彩られた人生がさらに豊かにされるものです。むしろ悲しみを知るからこそ、傷つき癒やしを求める人を慰める生涯です。それはまさにイエス様が辿られた生涯です。この世に生まれてくださったイエス様は人の悩みを知ってくださいます。その主が私たちと共に生きてくださるのです。

主任牧師 荻野泰弘

12月19日  聖日礼拝 順序

第1礼拝 9時  穂谷牧師 荻野し兄
第2礼拝 11時 荻野牧師 美名子姉

前  奏・キャンドル点火
招  詞 ルカの福音書2章10,11節
会衆賛美 聖歌74(1,2節)
会衆賛美 もろびとこぞりて(1,2)
主の祈り
交  読 イザヤ書11章1~10節
礼拝祈祷
使徒信条
特別賛美
聖書朗読 ルカの福音書 2章25節~38節
説  教 主にある希望を待ち望む
          荻野泰弘 牧師
洗 礼 式
会衆賛美 あらののはてに(1,2)
献  金 
頌  栄 聖歌376
祝  祷
報 告
入会式
感謝祈祷  奏楽