2022年2月20日  巻頭言

「主はレアが嫌われているのを見て、彼女の胎を開かれたが、ラケルは不妊の女であった。」 

創世記 29章31節

 ある時、榎本保郎牧師が牧会する教会の役員夫婦が自宅で夫婦喧嘩をしたそうです。二人は「こんな自分たちでは役員失格だ…」とうなだれ、役員を下ろしてもらおうと榎本先生のいる牧師館へ向かいました。すると、牧師館から榎本先生と奥さんの大声で喧嘩する様子が聞こえてきました。役員夫婦はそっと気付かれぬように帰り、二人でこう言ったそうです。「もう少し、役員をさせてもらってもいいかな」。
 初めて聖書に触れる方は、聖書には素晴らしいことや美しい物語などがたくさん書かれているものと想像すると思います。でも、実のところ、聖書の物語はキレイな話だけではなく、とても人間くさい話や欲望にまみれた話が数多くあります。しかしそのただ中に神の介入があり、神ご自身が栄光を現されることを私たちは学びます。
 ヤコブはレアとラケルと結婚しましたが、本当はラケルだけが好きでレアにはさほど好意を持っておらず、むしろ嫌っていました。レアも夫ヤコブは自分の妹ラケルのことを愛していて自分は顧みられないという苦しみを負っていました。
 しかし、主なる神様はレアの苦しみを見ておられました。そして主はレアに次々に子どもを与えました。特に4番目の子どもユダは、この子孫の中からダビデ王が生まれ、そしてやがてイエス・キリストがお生まれになります。
 ヤコブとその妻たちからイスラエル12部族が発祥しました。その最初は、すべてが整い平和な家庭のうち子供たちが与えられたのではありません。2人の姉妹の嫉妬と憎悪の中に物語が進んだのでした。
 レアは夫ヤコブの愛を得る争いにおいては、終生妹ラケルに勝つことは出来ませんでした。しかし、神様から愛されることに満足して夫を愛し続けたのでした。

担任牧師 穂谷 弘二

2月20日  聖日礼拝 順序

第1礼拝 9時  荻野牧師 荻野し兄
第2礼拝 11時 荻野牧師 美名子姉

前  奏
招  詞 詩篇46篇10節
会衆賛美 聖歌496(1,2節)
会衆賛美 鹿のように(1節)
主の祈り
交  読 詩篇127篇1~5節
礼拝祈祷
使徒信条
聖書朗読 創世記29章31~35節
説  教 レアの出産
            穂谷弘二牧師
会衆賛美 聖歌488(1,2節)
献  金 
頌  栄 聖歌376
祝  祷
報  告
感謝祈祷  奏楽