2022年5月15日  巻頭言

神は仰せられた。「わたしが、あなたとともにいる。これが、あなたのためのしるしである。このわたしがあなたを遣わすのだ。あなたがこの民をエジプトから導き出すとき、あなたがたは、この山で神に仕えなければならない。」

出エジプト記 3章12節

 旧約聖書で2番目に位置する出エジプト記を今年度の礼拝説教で扱います。
 出エジプト記は福音書や聖書全体を理解するために土台となる書だと言われます。注解書には「出エジプト記は旧約聖書の土台であり心臓部である」「新約の出来事の多くが出エジプトの出来事に予表されている」と書かれています。ある説教者は次のように言いました。「福音書を理解するためにはイザヤ書の理解が必要であり、イザヤ書を理解するためには出エジプト記を理解することが必要である。」
 出エジプト記には、エジプトで奴隷生活を送っていたイスラエルの民が、神様の導きによって救われたことが記されています。旧約聖書の各書では「わたしはエジプトの地から彼らを導き出し」という神様のメッセージが繰り返し告げられ、出エジプトの出来事が神の救いの形を示す歴史的事実として扱われています。
 40章からなる出エジプト記において注目が集まるのは前半部分です。エジプトでの奇蹟や海が真っ二つに割れる場面は映画「十戒」のシーンを思い出す方も少なくないでしょう。一方で後半部分は見過ごされがちではないでしょうか。律法が与えられ、礼拝を献げる幕屋の建設について扱われる後半部は、前半の物語性に比べると地味で分かりづらい内容です。しかし、救われた人が神の民として歩むことがどういうことかを知るには後半部分は欠かせません。
 「あなたがこの民をエジプトから導き出すとき、あなたがたは、この山で神に仕えなければならない」(12節)
 神様がイスラエルの民を救い出したのは彼らを神の民として導くためです。救われた彼らが神と共に人生という旅路を歩み、神を礼拝する民として生きることを望んでおられます。そのような生涯に私たちが招かれていることを覚えたいと思います。コロナ禍で私たちの信仰が問われている今、神の救いの計画を心に留めましょう。

主任牧師 荻野 泰弘

2022年5月15日  聖日礼拝式次第

第1礼拝 9時  穂谷牧師 荻野し兄
第2礼拝 11時 荻野牧師 髙橋美姉

前  奏
招  詞 イザヤ書43章1節
会衆賛美 聖歌26(1~3節)
会衆賛美 イエスの血潮で(1回)
主の祈り
交  読 詩篇105篇1~11節
礼拝祈祷
使徒信条
聖書朗読 出エジプト記 3章1~12節
説  教 神の救いの計画
            荻野泰弘牧師
会衆賛美 聖歌638(1,3,4節)
献  金 
頌  栄 聖歌376
祝  祷
取手シオン会堂建築アピール
報告
感謝祈祷  奏楽