2023年3月12日 巻頭言
それぞれ、自分のことだけでなく、ほかの人のことも顧みなさい。キリスト。イエスのうちにあるこの思いを、あなたがたの間でも抱きなさい。
ピリピ人への手紙 2章4,5節
ピリピ2章はイエス様の御生涯について記しています。強調されているのは、イエス様の謙卑(けんぴ)です。謙卑とは、神である方がへりくだり、身を低くして人の姿・身分で地上に現れ、私たちに代わって十字架で罪を背負って死なれたことです。本来なら、人から仕えられるべき御方が、その地位を手放して人に仕えてくださいました。そのことによって罪人に救いの道が開かれたのです。ここに福音の不思議があります。
この手紙を書いたパウロは、イエス様の仕える姿をピリピ教会の兄弟姉妹に指し示し、「キリスト・イエスのうちにあるこの思いを、あなたがたの間でも抱きなさい」(二5)と勧めます。なぜ、パウロはそのように勧めたのでしょうか?
ピリピ教会はこの時、大きな試練に見舞われていました。
一つには指導者パウロの投獄による不安です。その出来事はある人々の心を奮い立たせ、パウロに代わって福音の重荷を担う人々が起こされることとなり、宣教の前進という実も結びました。しかし良いことだけでなく、自分の影響力を拡大しようとする勢力の拡大で教会は混乱し、分裂の危機に直面したのです(一12~18)。
また、外部からの攻撃もありました。 「反対者たち」(一28)がパウロ投獄の機を狙って攻勢を強めたようです。
パウロは、こうした危機的な状況を前にして、兄弟姉妹に一致して力を合わせて教会の難局に立ち向かい、戦い抜くようにと励ましたのです。
そして、教会が一致するために必要なこととして「仕え合う」ようにと勧め、そのためには十字架のキリストを見上げるようにと教えたのです。
決して簡単な状況ではなかったでしょう。けれども驚くことはありません。そもそも福音に生きる者は、救いの恵みと共にキリストの苦しみにもあずかっているのです(一29)。イエス様は罪人を救い、建て上げるために、十字架の御苦しみを忍ばれました。今は、私たちも教会の重荷を担うことが求められています。十字架の先に栄光があることを信じて進みましょう。
主任牧師 荻野 泰弘
2023年3月12日 聖日礼拝 式次第
第1礼拝 9時 林修養生 荻野し兄
第2礼拝 11時 荻野牧師 美名子姉
招 詞 エレミヤ書33篇1,2節
会衆賛美 聖歌392
会衆賛美 主はぶどうの木(2回)
主の祈り
交 読 詩篇107篇1~9節
礼拝祈祷
使徒信条
聖書朗読 ピリピ人への手紙 1章27~2章12節
説 教 仕える主
荻野泰弘牧師
会衆賛美 聖歌639
献 金
頌 栄 聖歌376
祝 祷
報 告
後 奏 感謝祈祷