2023年12月17日  巻頭言

「ご覧ください。私は主のはしためです。どうぞ、あなたのおことばどおりこの身になりますように…。」

ルカの福音書 1章38節

 クリスマス・アドベントの三週目です。処女マリアの「受胎告知」における彼女の応答から信仰の三点を見ていきます。
 第一は、聞くです。二八、二九節。み使いの突然の挨拶の言葉に、何の挨拶かと考え込んだ(原意は=論理的に筋道を立てて考えた、熟慮した)。聞いたことばを考えたのです。神のみことばを聞くことによって、生きた信仰が生まれるのです。
 第二は、信じるです。三八節。「どうぞ、あなたのおことばどおり」。マリアは、神が み使いを通して受胎の内容を誠実に、忍耐をもって、しかもきちんと筋道を立てて説明されたのを聞きました。彼女は、それに対して「どうしてそのようなことが起こるのでしょう」と尋ねると、み使いは聖霊の能力による受胎であり、エリザベツを証人に立てて結論にもっていかれました。「神にとって不可能はありません」。マリアは、み使いのみことばどおりにと、信じました。『単純ほど偉大なものはない』と言われますが、信仰は神のみことばの真理に耳を傾けていくとき、必然的に信じるに至ります。エリザベツは「主によって語られたことは必ず実現すると信じた人は幸いです」と言いました。パウロも言いました。「聞くことは、キリストについての言葉を通して実現する」と。
 第三は、信頼です。「私は主のはしためです」。それは当時の女奴隷のことです。これは代価を払って買い取った主人の所有となる十字架の贖いを象徴しています。
 今一つの大切な信仰の本質は「信頼(任せる、委ねる、明け渡す)」にあります。スポルジョンは「信頼こそ信仰の中の生命の血である」と。マリアはみことばを聞き、信じ、自分自身の身も心も一切を神の御意にお渡しをする決断をしました。これが信頼の意味です。御子イエスの御父への信頼は「御意のままに」でした。私たちは物事の瀬戸際に来て、神の御意に信頼し切れるか切れないか、この一点にあります。これが新生に続く聖化・きよめの恵み」の課題です。新生者の心奧に残る罪の性質の支配の問題です。 私はそれをガラテヤ二章一九、二〇節に見出しています。御子の受胎は御霊による内住のキリストのひな型です。

 田中 英 師

2023年12月17日 聖日礼拝式次第

アドベント第3聖日

第1礼拝 9時  荻野牧師 荻野し兄
第2礼拝 11時 荻野と兄 髙橋美姉

前  奏
招  詞 詩篇24篇7節
会衆賛美 聖歌72
会衆賛美 Christmas is a time to love
主の祈り
交  読 イザヤ書11章1~10節
礼拝祈祷
使徒信条
聖書朗読 ルカの福音書 1章26~38節
説  教 私は主のはしためです
                田中 英 師
会衆賛美 聖歌84
献  金 
頌  栄 聖歌376
祝  祷
報告
  感謝祈祷  奏楽