パームサンデー

まことに、まことに、あなたがたに言います。一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、一粒のままです。しかし、死ぬなら、豊かな実を結びます。

ヨハネの福音書　12章24節

　冒頭の聖句は十字架を目の前にしたイエス様の言葉です。
　一粒の麦が地に落ちて死ぬとき、そこに新しい命が生まれるというのです。死という命の喪失が、新しい命を生むという出来事にこの世界の命の不思議を考えさせられます。
　死は私たち人間にとって、自分の力ではコントロールすることができない問題です。この世界の生きとし生けるもので死なないものはありません。その事実は圧倒的なまでに人間に覆いかぶさっています。誰も、自分の力で死を乗り越えることはできません。
　聖書は、死とは、人が罪を犯したことでこの世界に入ったと教えます。「罪の報酬は死です」（ローマ六23）とある通りです。
　それは肉体の死だけではありません。罪は私たちの人間関係を破壊し、私たちの人生に暗い影を落とします。罪のゆえに、私たちは神から与えられた人生の豊かさを失い、つらく苦しいばかりの道を進まなければならないことがあります。
　その罪の問題を解決するためにイエス様が私たちの罪を背負って十字架に架かってくださいました。私たちの罪の罰を引き受けて身代わりとなられただけでなく、神の大能の力によって復活し、信じる者に永遠の命を与える道を開かれました。
　ですから、今、イエス・キリストを救い主と信じる人には、死は全く別の意味を持つようになりました。イエス様が十字架で死ぬことによって私たちに命が与えられたように、私たちの愛する者の死や、意味がないと思えるような苦しい経験、そして自分自身の死も、キリストにあって意味を見出すことができます。だから私たちは、どんなにつらくても、苦しい中にあってもあきらめる必要はなくて、慰めと励ましの言葉を紡ぐことができるのです。キリストの十字架は私たちの希望です。

主任牧師　荻野泰弘

2024年3月24日　パームサンデー 聖日礼拝式次第

第１礼拝 9時　荻野牧師　　荻野ま兄
第２礼拝 11時　戸梶　姉　　髙橋美姉

前　　奏
招　　詞　詩篇４６篇10節
会衆賛美　聖歌６５１
会衆賛美　神の国と神の義を（歌詞４面）
主の祈り
交　　読　詩篇22篇１～11節
礼拝祈祷
使徒信条
聖書朗読　ヨハネの福音書　12章20～26節
説　　教　死の意味
　　　　　　　　　　　　　　　荻野牧師
会衆賛美　聖歌３９６
献　　金
頌　　栄　聖歌３７６
祝　　祷
報告
　　感謝祈祷　　奏楽