2024年9月1日  巻頭言

あなたがたが年をとっても、わたしは同じようにする。あなたがたが白髪になっても、わたしは背負う。わたしはそうしてきたのだ。わたしは運ぶ。背負って救い出す。

イザヤ書 46章4節

 シオン・キリスト教会の創立を記念する季節を迎えました。創立者夫妻に幻を与え、この地に教会を建てた主が、90年の長きにわたり群れを導いてくださったことを覚えつつ、今ここに共に集められていることを心より感謝します。
 週報には、私たちに伝えられているシオン草創期の様子を少しだけ記しました。90年前に創立者夫妻とそこに集められた兄弟姉妹は、どのような思いで福音に仕えたのかと想像させられます。
 シオン草創期は、世相としては非常に厳しい時代でした。軍部による満州進出が進み、日中事変、太平洋戦争へと進みます。キリスト教会は敵性宗教として迫害され、多くの牧師が投獄されました。岸田愛治牧師はまぬかれたそうですが、その分、投獄された牧師の家族を見舞って子どもたちを遊びに連れ出して慰めるなどしたそうです。
 戦後も、多くの苦労を負いながらも福音伝道にまい進し、今では蒲田を含めて6つの教会の群れへと成長しました。人の目には困難と思える道も、主が私たちを導き、神の栄光を現わす存在として生かしてくださることを覚えます。
 イザヤ書四六4は慰めに満ちた言葉です。
 教会も、そしてそこに繋がる私たち一人ひとりの人生も、主が背負ってくださっているというのです。
 3節と4節には「担がれ」「背負う」という言葉が出てきます。ヘブル語原典では「背負う」に当てられている言葉は、ある状況から担ぎ出すという意味で、罪から救い出し、日々の困難から助け出してくださるということです。
 「担がれ」は、継続的に支え続けるという意味です。私たちの人生を最初から最後まで支え続けてくださるのです。「体内にいたときから」(3)とあるように、私たちが意識するとしないとに関わらずです。そして、私たちがこれから進む知らない道についても、主は共にいて支えてくださるということです。
 今の時代は草創期とは違った意味での困難があります。しかし、私たちは主に担がれて進むという恵みに入れられています。主に信頼した創立者の信仰に倣いましょう。

主任牧師 荻野 泰弘

2024年9月1日  創立記念日礼拝式次第

第1礼拝 9時 荻野牧師  荻野し兄
第2礼拝 11時 吉田潔兄  髙橋美姉

前  奏
招  詞 マタイの福音書11章28節
会衆賛美 聖歌40 聖なるかな
会衆賛美 御手の中で
主の祈り 
交  読 詩篇103篇1~5節
礼拝祈祷 
使徒信条 
聖書朗読 イザヤ書46章1~13節
説  教 背負い続ける主
             荻野泰弘牧師
聖  餐 (第2礼拝)
会衆賛美 聖歌642 のぞみも消えゆくまでに
献  金
頌  栄 聖歌377 すべての恵みの
祝  祷
報告
  感謝祈祷  奏楽
※第1礼拝は、礼拝後に聖餐式