2020年5月10日 巻頭言

「彼女は身ごもって男の子を産み、その子がかわいいのを見て、三か月間その子を隠しておいた。」

出エジプト記 2章2節

 今日は「母の日」を記念しての礼拝です。モーセのお母さん ヨケベデに触れたいと思います。モーセの父の名はアムラム、母の名はヨケベデです。彼らが家庭を築いたときは、イスラエルの民にとって困難な生活を強いられた時代でした。はじめは労働力として重宝されましたが、彼らの数が増える中でエジプトの王は彼らに脅威を感じ、生まれてくる男の子を皆、殺すように命じたのです。モーセが生まれたのはそんな時代でした。モーセの両親は、信仰によって、王の命令を恐れず、魂も体も共に滅ぼすことが出来る方を畏れ敬ったのです。この両親の信仰がなかったら、モーセの誕生も、イスラエルの救いもなかったのです。
 両親は子どもの生まれる時の良し悪しを勝手に決めませんでした。彼らには、すでに二人の子どもがいましたから、あえて危険を冒さなくてもいい。そう考えたなら、モーセの誕生はなかったのです。
 両親は子どもを「かわいい」と思えたのです。これは、子育ての基本です。子どもを無条件に「かわいい」と受け入れる愛が与えられていたのです。それは、人間的な情的な思い以上に、この子の特別な使命を見ていたのでしょう。
 そして、両親は、神に委ねるとともに、知恵を絞って行動しています。パピルスの籠をアスファルトで防水し、姉ミリアムに籠を見守らせています。そこへファラオの王女が訪れ、王女は葦の茂みの間に籠を見つけたのです。私たちも絶対絶命という状況においても、神は神を愛する者たちと共に働いて、万事を益としてくださることを信じ、日々を歩んでまいりましょう。モーセを救い出した神は、私たちが信じる同じ神なのです。

主任牧師  石田敏則

5月10日 礼拝順序

前  奏
招  詞 マタイ11章28節

「すべて疲れた人、重荷を負っている人はわたしのもとに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます。」 アーメン
 
会衆賛美 聖歌495
会衆賛美 主はぶどうの木
主の祈り
交  読 詩篇63篇1~8節
礼拝祈祷
使徒信条
聖書朗読 出エジプト記 2章1~10節
説  教 信仰の母     石田敏則牧師
会衆賛美 聖歌489
献  金
頌  栄 聖歌376
祝  祷
感謝祈祷  奏楽