2021年10月31日 巻頭言
イエスは群衆を呼び寄せて言われた。「聞いて悟りなさい。」
マタイの福音書 15章10節
「今日は何の日?」というコーナーが、昔の人気情報番組にありました。さて、本日10月31日は? 選挙?ハロウィン?
私たちプロテスタント教会が覚えたいのは宗教改革記念日です。
今から500年ほど前。1517年のこの日、マルチン・ルターはヴィッテンベルク城教会の扉に「95箇条の提題」を張りだしました。ローマ・カトリック教会が教皇の名のもとに免罪符を販売することに抗議したのです。免罪符は神による赦しの恵みを金銭で買わせるという行為で、ルターはそれに反対を表明したのです。
免罪符は中世の時代に集金手段として繰り返し販売されました。当時の教会は神の恵みを隠れ蓑として人間の欲望を満たすことに腐心していたのです。私たちから見れば信じられないことです。
けれどもその過ちは決して他人事ではありません。罪は狡猾で、巧妙に人の心に忍び込み、人を欺きます。
イエス様の時代、パリサイ人たちは「言い伝え・口伝律法」に囚われていました。それはモーセの律法(聖書)を破らないために設けられたものでしたが、言い伝えを守ることが目的化されました。言い伝えを守っていれば自分は罪を犯さないという安易な考えが、罪に陥ったことにさえ気付かなくさせたのです。
イエス様は人の心から出てくるものが人を汚すと指摘しました(16~20節)。パリサイ人たちも中世の教会も、神の恵みを求めるよりも世の富や名誉、体裁を重んじました。恐らく彼らは自分たちが的外れなことをしているという自覚に欠けていたでしょう。そこが恐ろしいことです。
私たちはどうすればよいのでしょうか?
「聞いて悟る」(10)とは、みことばを聞いて心に蓄え、聖霊の助けをいただいてみことばの真意を理解するということです。私たち罪人の生まれつきの心は神の思いを無視した悪い思いを生み出します(19)。みことばを「聞く」とき、神の思いが「心」に蓄えられ変えられるのです。みことばに聞き続けることが大切です。
主任牧師 荻野 泰弘
10月31日 聖日礼拝 順序
第1礼拝 9時 穂谷牧師 荻野し兄
第2礼拝 11時 荻野牧師 美名子姉
前 奏
招 詞 イザヤ書49章13節
会衆賛美 聖歌158(1,2節)
会衆賛美 神の国と神の義を(1回)
主の祈り
交 読 詩篇19篇7~14節
礼拝祈祷
使徒信条
聖書朗読 マタイの福音書 15章1~11節
説 教 根拠はみことば
荻野泰弘牧師
会衆賛美 聖歌469(1,2節)
献 金
頌 栄 聖歌376
祝 祷
報 告
感謝祈祷 奏楽