2024年6月16日  巻頭言

彼らの顔を恐れるな。わたしがあなたとともにいて、あなたを救い出すからだ。―主のことば。 

エレミヤ書 1章7,8節

 エレミヤが生きた時代は、信仰者には厳しい時代でした。先の王マナセが長年にわたって異国の神々を拝み国に導き入れたことで、人心もそれになびき、人々は主への信仰を失っていました。マナセの孫ヨシヤ王とエレミヤたち敬虔な信仰者たちによって信仰復興が行われましたが、それもヨシヤ王の戦死によって流れが途切れます。ヨシヤの跡を継いだ息子たちはことごとく主に反抗し、エレミヤの後半生は偽預言者をはじめとする主に背を向ける人々から攻撃を受け続け迫害されます。時に牢に入れられ、殺意も向けられました。
 しかし、そのように曲がった時代であったからこそ、主はご自身に仕える器を欲していました。それがエレミヤであったのです。この世の成果という観点なら、エレミヤの働きは成功したと言うには微妙です。けれども、目に見える成果に関わらずに、主のことばを語り続ける人を主はその時代に必要としました。エレミヤは神によってその時代に遣わされ、難しい使命を担ったのです。
 それは容易ではありませんでした。エレミヤも自身の未熟さや乏しさを自覚して、自分はふさわしくないと言いました(6)。けれども、主は「強い者を恥じ入らせるために、この世の弱い者を選ばれ」る御方です(Ⅱコリント一27)。そして、ただ選んで遣わすだけでなく、主ご自身がともにいて(8,19)、強めてくださる(18)ことを約束してくださいました。主の励ましを得て主に従い続けたエレミヤは、暗い時代に主の言葉を語り続けました。多くの人は聞く耳を持ちませんでしたが、しかし一握りではあっても主を信じる敬虔な信仰者たちの心に響き、慰めと励まし、将来への希望を示したのです。
 神は人をその時代に必要な存在として生み出し、遣わされます。それは私たちも同様です。新約聖書のみことばが心に通います。
「すなわち神は、世界の基が据えられる前から、この方にあって私たちを選び、御前に聖なる、傷のない者にしようとされたのです」(エペソ一4)。神の恵みを受けた者として、この時代に福音を証しましょう。

主任牧師 荻野 泰弘

2024年6月16日  聖日礼拝式次第

第1礼拝 9時 荻野牧師 荻野し兄
第2礼拝 11時 吉田兄  髙橋美姉

前  奏
招  詞 詩篇32篇8節
会衆賛美 聖歌33 ああ言葉の限り
会衆賛美 大いなる方に
主の祈り 
交  読 詩篇16篇1~11節
礼拝祈祷
使徒信条
聖書朗読 エレミヤ書1章1~10節
説教 その時代に遣わされたエレミヤ
             荻野泰弘牧師
会衆賛美 聖歌660
重くともなれが十字架
献  金
頌  栄 聖歌376 父御子御霊の
祝  祷
報告
  感謝祈祷  奏楽