2024年10月6日  創立90周年記念礼拝 巻頭言

「そこで、わたしもあなたに言います。あなたはペテロです。わたしはこの岩の上に、わたしの教会を建てます。よみの門もそれに打ち勝つことはできません。わたしはあなたに天の御国の鍵を与えます。あなたが地上でつなぐことは天においてもつながれ、あなたが地上で解くことは天においても解かれます。」

マタイの福音書 16章18,19節

 シオン・キリスト教会の創立90周年のこの年、兄弟姉妹と共にこの教会に加えられていることを心より感謝致します。
 シオン・キリスト教会の歴史を振り返ると、草創期には戦争という厳しい時代をくぐり抜けました。戦後復興期には教会は大きく成長しましたが、そこにも様々な戦いがありました。30年前には現在の会堂を建設しましたが、大きな経済的な戦いでした。また時代の変化を受けて人数的には徐々に減少する時期に入りました。
 今は、少子高齢化や召天者の増加で教勢と財政は減少。社会構造の複雑化は人の心に変化をもたらし、教会が求められる対応も複雑になっています。教会が抱える課題は数多くあります。今も昔も、世にあって教会は多くの課題や問題を抱えて苦闘します。
 私は牧師としてこの状況を前に、自らの非力を痛感し、途方に暮れることがあります。
 ある日もあれやこれやと頭を悩ませながら主の前にひれ伏していました。無力感に捕らわれただひれ伏すしかなかったのです。けれども、その時に開いたディボーションのガイドが指し示したのが冒頭の聖句です。みことばはイエス・キリストの言葉を伝えます。「わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てます」(18)
 教会は人の力で立つのではありません。教会はキリストが責任を持ち、キリストが土台の岩となって私たちを支えてくださるのです。そして、無力で非力な私たち人間を、教会を立て上げる働きに加えて、用いてくださるのです。なぜならば、弱さや痛みを知る人は、主の十字架の恵みを知り、傷つき弱っている人に対しては共感して思いやることができるからです。
 ペテロはまさにそんな人でした。彼はイエス様を裏切りました。痛みを知りました。自分の弱さを認め、イエス様の十字架の前にひれ伏し、聖霊なる神の導きに自らを任せたとき、彼は生涯を通して神と教会と人に仕えました。それは彼にとっての喜びでした。
 主は弱い人間を用いて教会を立て上げます。主に感謝して共に仕えましょう。

主任牧師 荻野 泰弘

2024年10月6日  聖日礼拝式次第

創立90周年記念礼拝
第1礼拝 9時 荻野牧師  荻野し兄
第2礼拝 11時 武山 兄  髙橋美姉

前  奏
招  詞 ヨハネの黙示録19章5節
会衆賛美 聖歌40 聖なるかな
主の祈り 
交  読 詩篇103篇15~22節
礼拝祈祷 
使徒信条 
会衆賛美 主はぶどうの木
特別賛美(第2礼拝)ハレルヤコーラス
聖書朗読 マタイの福音書 16章13~28節
説  教 主が建てる教会
           荻野泰弘牧師
会衆賛美 聖歌158 輝く姿は
献  金
頌  栄 聖歌376 父御子御霊の
祝  祷
報告 
創立感謝の時・祈りの時
  感謝祈祷  奏楽