2020年7月26日 巻頭言

愛する者よ。あなたのたましいが幸いを得ているように、あなたがすべての点で幸いを得、また健康であるように祈ります。

ヨハネの手紙第三 2節

 この手紙の著者は使徒ヨハネです。
 とある教会にガイオという牧会者がいました。ガイオは信仰に篤い人物で人格的にも優れ、多くのクリスチャンから信頼を得ていました。しかし、ガイオには頭の痛い問題がありました。ディオテレペスが教会を私物化しようとしていたのです。ディオテレペスは自分になびく人を手なずけ、意見の合わない人は教会から追い出しました。長老ヨハネにさえ反発し、教会を混乱させました。ガイオはディオテレペスを指導できませんでした。
 そのことを憂慮したヨハネはガイオに手紙を送りました。このような問題は現代でも起こることで、この手紙から問題への対処の仕方を教えられます。
 最も大事なのは「支え合う」ことです。ガイオ一人では対処しきれない問題をヨハネは共に担いました。近いうちに直接教会を訪ねると約束しています。
 支え合うために大切なのは、相手の人格を尊重することです。問題を抑えられなかったガイオは指導力が問われても仕方ありません。恐らく、直接面談した時にはヨハネは先輩として厳しいことも伝えたでしょう。しかし、この手紙にはそのようなことは書かれていません。ヨハネはガイオの至らなさが不必要に人々の記憶に留まらないように配慮し、書かなかったのでしょう。
 また、支え合うとは、励ますことです。自分の手に負えない問題を抱える時、人は傷つき、自信を失います。そんな時には正論を言っても傷つくばかりです。ヨハネはガイオの傷心を思いやり、まずは彼を励ましました。それはヨハネ自身がイエス様によって辿った道です。かつて十字架を前にして主を裏切ったヨハネを、主は懇ろに扱い、信仰を回復してくださいました。主に支えられた経験を持つ人こそ、他の人を支える力を身に着けるのです。

担任牧師  荻野泰弘

7月26日 聖日礼拝 順序

前  奏
招  詞 ヨハネの福音書6章35節
「わたしがいのちのパンです。わたしのもとに来る者は決して飢えることがなく、わたしを信じる者はどんなときにも、決して渇くことがありません。」アーメン
 
会衆賛美 聖歌25
会衆賛美 主はぶどうの木
主の祈り
交  読 詩篇84篇1~9節
礼拝祈祷
使徒信条
聖書朗読 ヨハネの手紙第三 1~15節
説  教 神の民は支え合う
           荻野泰弘牧師
会衆賛美 聖歌160
献  金
頌  栄 聖歌376
祝  祷
報告
感謝祈祷  奏楽