2021年4月18日  巻頭言

『あなたの隣人を自分自身のように愛しなさい』という第二の戒めも、それと同じように重要です。

マタイの福音書 22章39節

 
 

 コロナ禍が世界を覆ってから1年以上が経過しています。この間、私たちはコロナから命を守るために多くの制約の中で暮らしてきました。ワクチンの開発・接種など終息に向けた期待も出ています。しかし、まだまだ先行きは見えません。
 このような状況に多くの人がストレスを感じています。昨年、コロナ禍でクローズアップされた問題に、心のバランスを崩す人の増加や虐待などの増加がありました。 未知のウイルスへの不安、また、感染を防止するために外に出ることを控えたり、人と会うことを制限することでストレスを自分の中にため込んでしまい、結果としてそれが対人関係を傷つけたり、自分自身を傷つけることに繋がったのです。人が抱える マイナスの感情は上手に消化しないと他者や自分を傷つけます。厳しい時代だからこそ支え合って過ごしたいと願いながら、誰かを傷つけたり、自分が追いつめられることがあります。
 冒頭の聖句はイエス様の言葉です。このみことばを聞く時、多くの人はポイントを「隣人を愛する」に置きます。それはとても大事なことです。しかしその前提として「自分自身のように」と言われていることを見逃してはなりません。自分を愛せる人が本当に隣人を愛せるというのです。
 自分を愛する(自己愛)とは、わがままに振る舞う利己愛とは違います。聖書が示す自己愛は自分をケアするということです。良きサマリヤ人のたとえ(ルカ10章)が分かりやすいでしょう。サマリヤ人は傷ついた旅人を介抱しました。そのような心を自分にも向け、疲れた時、傷ついた時には自分の状態を認めて自分を労るということです。
 それはまずイエス様が私たちに示してくださったことです。イエス様は弟子たちが疲れた時に休ませました。傷ついた人を癒しました。私たちを罪から救ってくださいました。その神の愛を知った人に、隣人を愛しなさいと告げておられます。ですから私たちは、神と人とに愛を示す者となるためにも、自分を愛することを学びましょう。そこから隣人への愛が生まれるのです。

主任牧師  荻野泰弘

4月18日 礼拝順序

第一礼拝  9時 司会:山口(光)姉   奏楽:荻野(し)兄
第二礼拝 11時 司会:戸梶姉     奏楽:榊原 姉

前  奏
招  詞 イザヤ書45章22節
会衆賛美 聖歌26(1~3節)
会衆賛美 主はぶどうの木
主の祈り
交  読 詩篇8篇1~9節
礼拝祈祷
使徒信条
聖書朗読 マタイの福音書 22章34~40節
説  教 神を愛し、自分を愛し、隣人を愛す
          荻野泰弘牧師
会衆賛美 聖歌386
献  金 
頌  栄 聖歌376
祝  祷
報告
感謝祈祷  奏楽