2021年6月13日  巻頭言

心の貧しい者は幸いです。
天の御国はその人たちのものだからです。

マタイの福音書 5章3節

 5章、6章、7章には「山上の説教」と呼ばれるイエス様の説教が記されています。4章の後半にはイエス様が弟子を召したことが書かれており、5章1節からも山上の説教とはイエス様が弟子をはじめとするキリスト者を教え導くために語られたものだと分かります。山上の説教とは「このようにしなさい。そうすればキリスト者になれる」と言っているのではなくて、「キリスト者はこのように生きるのだ」とキリスト者の生きる道が示されているのです。
 しかし、罪深く弱い私たちは、山上の説教に示されるキリスト者の道を見ると、到底自分の力ではそのようには生きることができないと思ったり、或いは、そのようにはできていないのにできていることにしようとしてしまうなど受け止め方に戸惑うのではないでしょうか。
 そこで忘れてはならない大切なことが、冒頭に述べられてる言葉です。
「心の貧しい者は幸いです。」
「悲しむ者は幸いです。」
 ここで言われる「心が貧しい」とは、「霊において貧しい者」という意味です(新改訳聖書 欄外中参照)。自分が神の前には何も持たず誇るものは何一つないと知っていることです。「悲しむ者」もそれに関連して、自分の霊的貧しさを知り、自分がいかにキリストの似姿に遠い存在であるかを悲しんでいるということです。そのような人々が天の御国に加えられ、主から慰めを受けると告げられています。つまり、山上の説教で示された生き方は、自分の力・人間の力で得られることではないとイエス様はまず教えています。私たちを造り変えてくださるのは聖霊です。キリスト者とは自分の罪深さや限界を認めて、ただ神にお頼りして生きる者だということです。

主任牧師  荻野泰弘

6月13日 礼拝順序

第一礼拝  9時 司会:穂谷 牧師   奏楽:荻野(し)兄

前  奏
招  詞 イザヤ書49章13節
会衆賛美 聖歌36
会衆賛美 神の国と神の義を(2回)
主の祈り
交  読 詩篇42篇1~5節
礼拝祈祷
使徒信条
聖書朗読 マタイの福音書 5章1~16節
説  教 貧しい者は幸いです
          荻野泰弘牧師
会衆賛美 聖歌505
献  金 
頌  栄 聖歌376
祝  祷
報告
感謝祈祷  奏楽