2023年7月2日  巻頭言

「人々は生き返った青年を連れて帰り、ひとかたならず慰められた。」

使徒の働き 20章12節


 聖書には、死者が甦らされた事例がいくつか記されます。イエス様による、ナインのやもめの息子(ルカ7章)、会堂管理者ヤイロの娘(マルコ5章)、ベタニア村のラザロ(ヨハネ11章)の事例。イエス様だけでなく、エリヤ、エリシャ、ペテロも主にあって死者を復活へと導く奇蹟を行っています。
 これらはもちろん特別な事例ですが、創造者なる神が、命の与え主であり、人を憐れんでくださることを示しています。そして、パウロも、そのような奇蹟を行いました。
 この時のパウロは厳しい状況でした。 3回目の伝道旅行の途上でエルサレムに帰る道にありました。けれども、その道中は重苦しい空気をまとっていました。パウロは御霊に導かれて、苦しみを負うためにエルサレムへの道を進んでいたのです(使徒十九21、二十2223)。
 そんなパウロを力づけたのが教会の交わりです。「週の初めの日に、私たちはパンを裂くために集まった」(7)とは礼拝と聖餐を示します。夜通し語り合ったのは、パウロにとって教会の交わりが励ましに満ちていたからでしょう。
 その最中に事件が起こりました。青年ユテコが窓から転落し、聖書は彼が「死んだ」と記します。しかし、パウロが抱きかかえると生き返りました。この箇所について、聖書の註解者や説教者は、他の甦りの奇蹟とは様子が違うと指摘します。それは、パウロが死んだユテコに何かの動作を働きかけたり言葉を掛けたりしていないということです。この箇所が強調しているのは、パウロが奇蹟を行ったことではなく、〝礼拝において命が回復した〟ことだと言われます。礼拝の中心に命の主がおられ、人は礼拝に加わることを通して霊の命が新しくされ、心と体も刷新されることを示しているのです。ですから礼拝に加わることは私たちが信仰の命を保つために不可欠です。
 そしてもう一つ覚えたいことは、神が私たちの苦難の中に共におられるということです。12章には「励まし」と「慰め」という言葉が出て来ます。これらの言葉(ギリシャ語でパラクレオー)は聖霊を表す言葉(パラクレートス)に繋がります。神は、私たちの試みの中に共におられ、慰めと励ましを示して力づけてくださいます。

 主任牧師 荻野 泰弘

2023年7月2日 聖日礼拝 式次第

第1礼拝 9時  録画放送
第2礼拝 11時 菊地兄 髙橋美姉

招  詞 詩篇100篇1~3節
会衆賛美 聖歌28
会衆賛美 神の国と神の義を(2回)
主の祈り
交  読 詩篇25篇1~5節
礼拝祈祷
使徒信条
聖書朗読 使徒の働き 20章7~12節
説  教 慰めと励ましの共同体
           荻野泰弘 牧師
会衆賛美 聖歌628
献  金
頌  栄 聖歌376
祝  祷
報告
  後奏 感謝祈祷