2023年7月9日  巻頭言

「互いの重荷を負い合いなさい。そうすれば、キリストの律法を成就することになります。」

ガラテヤ人への手紙 6章2節

 ガラテヤ人への手紙の中心テーマは、私たちの救いは行いによるのではなくてイエス・キリストを信じる信仰による、ということです。ちなみに、ガラテヤは町の名前ではなく地方の名称です。地図で見ると、現代のトルコ共和国の中央部の辺りです。
 パウロの伝道によって生まれたガラテヤの諸教会は、大きな問題に直面しました。 偽教師たちが入り込み、救われるためにはイエス・キリストを信じるだけでは不足で、ユダヤ人の伝統に従って割礼を受けなければならないと吹聴したのです。
 心を痛めたパウロはガラテヤの諸教会を訪ねたいと願いましたが、それがかなわなかったためにこの手紙を書きました。
 そのようなわけで、ガラテヤ書には、人はイエス・キリストを信じる信仰によって救われることが記されています。
 そのことを踏まえてパウロは6章で、救われて教会に加えられたお互いの姿を提示します。それは、「互いの重荷を負い合う」(2)ということです。
 もしも私たちが行いによって救われるなら、頑張って奉仕をしなければなりません。自分を叱咤して行いを積まなければならず、病気や高齢で体が動かなくなると自分を落伍者と絶望するしかありません。しかし、私たちの救いは主イエス・キリストの十字架によります。私たちの力や行い、奉仕の量や質によるのではありません。
 キリスト者は救われた感謝のゆえに神に仕え、互いに仕え合うのです。キリストが私の罪を負ってくださったからこそ、私も目の前の誰かの重荷を負うのです。「重荷」とは〝日常生活の苦闘〟を現す言葉です。罪の世界に悩み、迷いながら生きるお互いが励まし合い、支え合う姿です。ここにキリスト者の心があります。
 6章の最初と最後には「兄弟たち」という呼びかけがあります。教会は、「共に生きる」「共に成長する」人生に招かれた主にある兄弟姉妹の集まる場所です。

 主任牧師 荻野 泰弘

2023年7月9日 聖日礼拝 式次第

7月9日聖日礼拝
第1礼拝 9時 荻野牧 荻野し兄
第2礼拝 11時 武山兄 榊原姉

招  詞 詩篇100篇1~3節
会衆賛美 聖歌392
会衆賛美 主はぶどうの木(週報4面)
主の祈り
交  読 詩篇38篇17~22節
礼拝祈祷
使徒信条
聖書朗読 ガラテヤ人への手紙 6章1~10節
説  教 重荷を担う共同体
           荻野泰弘牧師
聖 餐 式(第2礼拝)
会衆賛美 聖歌394
献  金
頌  栄 聖歌376
祝  祷
報 告
後  奏 感謝祈祷
※第1礼拝は、礼拝後に聖餐式を実施