2023年9月3日  巻頭言

創立89周年記念

このことばを聞いたとき、私は座り込んで泣き、数日の間嘆き悲しみ、断食して天の神の前に祈った。  

ネヘミヤ記 1章4節

どうか、あなたの耳を傾け、あなたの目を開いて、このしもべの祈りを聞いてください。私は今、あなたのしもべイスラエルの子らのために、昼も夜も御前に祈り、私たちがあなたに対して犯した、イスラエルの子らの罪を告白しています。まことに、私も私の父の家も罪を犯しました。

ネヘミヤ記 1章6節

 ネヘミヤ記は、「エルサレムの城壁再建」と「イスラエル人を神の民として建て上げる」という二つの課題に取り組んだネヘミヤの働きが記録されています。それは容易なことではありませんでした。しかしネヘミヤは困難を乗り越えながら生涯をかけて取り組み続けました。私たちもキリストの体である教会を建て上げるために召された者としてネヘミヤに学びたいと思います。
 ネヘミヤに見る教会を建て上げる人の特徴とはどういうものでしょうか。
 一つは、人々の痛みを知ることです(3,4)。ネヘミヤは遠く離れたエルサレムの痛みを知り、嘆き悲しみました。ネヘミヤの働きの源にあったのは、その時代とそこに生きる人々が抱える痛みに対する問題意識です。健全な問題意識は使命感を生みます。 また、人々が何を悩んでいるのかを的確に捉えなければ、適切な対応には至りません。私たちも、今の時代に人々が何を悩み、どのような現象が起こっているのかを知ることが必要です。
 二つには、世の痛みを覚えて祈ることです(4)。問題意識を抱いたネヘミヤは、まず祈りました。問題があるなら解決を目指して取り組まなければ状況は変わりません。だから人はすぐに行動を起こそうとします。しかし、信仰者はまず祈ることが肝心です。問題に対して、主が何を願い、私に何を求めているのか。信仰者は主の前に座し、主の御心を求めることから始めます。そうして神の働きを担うよう導いていただくのです。
 三つ目は献身です。ネヘミヤは「私も私の父の家も罪を犯しました」(6)と祈りました。彼は捕囚の原因となる罪を犯していません。しかし彼は問題を誰かのせいにせず自分の事として背負いました。ここに人の罪を十字架で背負ったキリストの心を見ます。このような人によって神の働きは担われ、教会は建て上げられるのです。

 主任牧師 荻野 泰弘

2023年9月3日 創立89周年記念 聖日礼拝式次第

第1礼拝 9時 荻野牧師 荻野し兄
第2礼拝 11時 吉田潔兄 髙橋美姉

招  詞 イザヤ書49章13節
会衆賛美 聖歌134
会衆賛美 イエスの血潮で
(歌詞は週報4面に掲載)
主の祈り
交  読 詩篇106篇1~8節
礼拝祈祷
使徒信条
聖書朗読 ネヘミヤ記1章1~11節
説  教 教会を建て上げる人
          荻野泰弘 牧師
聖 餐 式(第2礼拝)
会衆賛美 聖歌614
献  金
頌  栄 聖歌376
祝  祷
  祈りのとき(第2礼拝)
報告
  後奏 感謝祈祷

※第1礼拝は礼拝後に聖餐式