2025年3月9日  巻頭言

 創立者の記録を読む中で、信徒の方々が主を知る願いにその愛と熱情を感じます。
 その例に『十字架の尊い血潮を信じて心をきよくせられて、御聖霊にいつも満たされることです』とあります。その事を踏まえて、冒頭の箇所から『ペテロにみる聖霊の満たし』と題して学びたいと思います。
 この書全体の中心聖句は一章八節です。 十五章五~二一節のエルサレム会議でのぺテロの言葉の趣旨が七~十一節です。ペテロは二・四節で「聖霊に満たされた」経験を後に「信仰によって心をきよめて…」と述べています。そこで彼の辿った道を調べて行くと、聖霊に満たされることの本質を見出せると思います。イエスが彼との初対面で言われたのは「あなたはシモンです。あなたをケパ(ペテロ・岩)と呼ぶ』ことにする」。その意図は「シモン」を「ペテロ」に変えることにありました(ヨハネ一・四二)。
①マタイ一六・一三以下。イエスが十字架の死と復活に言及された時、ペテロはイエスをいさめた。イエスは「神のことを思わず、人のことを思う」との彼の中にあった二心を指摘された。
②ルカ二二・二四。「一番偉いのは誰か」。そこに見えるのは〝高ぶり、傲慢〟です。
③同三一節以下。「あなたとご一緒なら…」とペテロ。私は出来るという自己過信です。
④同二二・五四以下。六一節「今日、鶏が鳴く前に、あなたは三度わたしを知らないという」。これは〝主を否む自己保身〟です。
 ヨハネ二一章は、イエスによるペテロの信仰の修復です。主は「あなたはわたしを愛していますか」と三度も問われています。最後の問いに「心を痛めた」ペテロはこの心を刺す言葉によって心を傷つけられたが、主を真に愛していることを悟らされた。そんなペテロにイエスはその愛をもって「わたしの羊を飼いなさい」と言われた。最後に主は、ペテロに「わたしに従いなさい」と言われました。愛することは従うことです。主に対する全的服従は主の全的な愛の満たし(愛の全支配)によります。ペテロにとって聖霊に満たされるとは、彼の内に占めていた罪が聖別されて、ペテロの手紙第一 一章二節に見る「御霊のきよめはキリストの愛の血潮によって主への全的服従の生涯」とならせたのでした。

田中 英 師

2025年3月9日  礼拝式次第


第1礼拝 9時 荻野牧師  
第2礼拝 11時 武山 兄 榊原 姉

前  奏
招  詞 エレミヤ書33章2,3節
会衆賛美 聖歌631 罪に満てる世界
会衆賛美 御手の中で
主の祈り 
交  読 詩篇51篇1~13節
礼拝祈祷 
使徒信条 
聖書朗読 使徒の働き15章1~11節
説  教 ペテロに見る聖霊の満たし
                田中 英 師
会衆賛美 聖歌586 いかに汚れたる
献  金
頌  栄 聖歌376 父御子御霊の
祝  祷
 報告 
 感謝祈祷  奏楽