2025年12月21日 巻頭言
今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。あなたがたは、布にくるまって飼葉桶に寝ているみどりごを見つけます。それが、あなたがたのためのしるしです。
ルカの福音書2章11,12節
クリスマス、おめでとうございます。
今から2000年ほど昔、救い主イエス様は、イスラエルの小さな村ベツレヘムにお生まれになりました。その誕生は家畜小屋で、飼葉桶に寝かされたと聖書は伝えています。伝承では、その家畜小屋は緊急避難用の洞窟で、飼葉桶は石造りだったと言われます。
マタイの福音書には、東の国の博士たちが、星に導かれてイエス様を礼拝しにやってきたことが書かれています。この出来事は、イエス様の誕生からしばらく経ってからのことと言われます。天文学者とも貴族とも王とも言われる高貴な身分の人々が、礼拝のために訪ねることを望んだのがイエス様でした。しかし、多くの人はその誕生に見向きもせず、気づきもしませんでした。ユダヤの王ヘロデに至っては、イエス様を自分の立場を害する存在とみなし命を狙いました。
ここに、人の罪を見ます。人間の心には、自分さえ良ければいい、という罪が潜んでいます。幸せを望むことは人が生きる上で大切なことですが、自分の満足のために人を傷つけることをいとわず、他者の存在を否定するような人は、その人自身が疑心暗鬼に囚われ、人から疎外され、満ち足りた心や平安な生活を手に入れることはできないものです。
イエス様は、そんな罪人を心配して、顧みて、罪から救うためにこの世にお生まれになりました。
イエス様が寝かされた飼葉桶は、石造りで冷たくてゴツゴツしていて、それは人の心の冷たさと人の世の痛みの象徴です。そこに寝かされたとは、人の罪をイエス様が背負われたということで、イエス様がこの世の痛みを体験し罪人の友となられたということです。
イエス様が生まれた家畜小屋の洞窟は、伝承ではその上に家があったそうです。イエス様が生まれたあの日、その家でも家族や友人が団らんの時を過ごしたでしょう。イエス様は人々の足もとに生まれました。私たちが罪の泥沼に沈まないように、私たちを下から支えているという象徴です。このイエス様が、今日、あなたの心にも宿ることを祈ります。
主任牧師 荻野泰弘
2025年12月21日 アドベント第4聖日 クリスマス礼拝 式次第
小礼拝 9時 荻野牧師
聖日礼拝 11時 武山兄 髙橋姉
前 奏
招 詞 ゼカリヤ書2章10節
会衆賛美 もろびとこぞりて
主の祈り
交 読 詩篇103篇1~5節
礼拝祈祷
使徒信条
聖書朗読 マタイの福音書 2章1~12節
説 教 「君も往こう 新しい道を」 須郷祐介師
会衆賛美 きけやうたごえ
献 金
頌 栄 聖歌376父御子御霊の
祝 祷 須郷祐介師
報告
感謝祈祷 奏楽