2023年1月8日 巻頭言
主はこう言われる。「あなたの泣く声、あなたの目の涙を止めよ。あなたの労苦には報いがあるからだ。」
エレミヤ書 31章16節
新しい年が始まりました。年が改まると、わくわくした気分になるものです。今年は良いことが起こるのではないかと期待したり、充実した一年になるように志を新たにすることもあるでしょう。
けれども、私たちの実際の生活はそんな単純に区切られるものではありません。
昨年から抱えていた課題が現在進行形で心に重くのしかかっていたり、悲しい出来事を経験して寂しさが拭いきれなかったり、健康を損ねて痛みと共に過ごしていたり…、正月といえど心が晴れず、この先の生活に不安を抱える方は少なくないでしょう。
思い通りにいかない現実があると私たちは「なぜ?」「どうして?」と神に嘆きます。
イエス様が生まれた時、そこには喜びだけではなく、とても悲しい出来事も起こりました。ヘロデ大王が保身のためにイエス様を殺害しようとして、多くの幼児を巻き添えにしたのです(マタイ2章)。幸い、イエス様は難を逃れましたが、多くの尊い命が奪われ、大きな悲しみがその地に広がりました。
その出来事を見ると、「なぜ?」「どうして?」との疑問が湧きます。どうしてこの世界には悲しい出来事が絶えないのかと心が苦しくなります。しかし、これが私たちの生きる世界の現実です。
この出来事はイエス様のご生涯の一面を象徴しているとも言えます。人々の悲しみと痛みをイエス様がそのご生涯で背負われたということです。人々の嘆く声に主はどれほど心を痛めたでしょう。イエス様は苦しみの渦中を進む私たちと共に行かれるのです。この世界の痛みを負いながら、イエス様は救い主としての生涯の歩みを止めることなく、罪の世界を進み、そしてイエス様ご自身が罪人の身代わりとして十字架にその身を献げました。
その主が語りかけます。「あなたの泣く声、あなたの目の涙を止めよ。あなたの労苦には報いがあるからだ」(エレミヤ三一16)。
「将来の望み」「帰って来る」(17)と告げる主は、信頼する者に回復を授けます。この主の約束を握るとき、不安に満ちた先行きに希望の道が開かれるのです。
主任牧師 荻野泰弘
2023年1月8日 聖日礼拝 式次第
第1礼拝 9時 穂谷牧師 荻野し兄
第2礼拝 11時 荻野牧師 榊原姉
招 詞 イザヤ書60章2節
会衆賛美 聖歌36
会衆賛美 大いなる方に(2回)
主の祈り
交 読 詩篇84篇5~12節
礼拝祈祷
使徒信条
聖書朗読 マタイの福音書 2章16~18節
エレミヤ書 31章15~22節
説 教 主の慰めと回復
荻野泰弘牧師
会衆賛美 聖歌211
献 金
頌 栄 聖歌376
祝 祷
報告
二十歳の祝福
後 奏 感謝祈祷