2025年6月22日 巻頭言
「父がわたしとともにおられるので、わたしは一人ではありません。
…世にあっては患難があります。しかし、勇気を出しなさい。わたしはすでに世に勝ちました。」
ヨハネの福音書 16章32,33節
この礼拝でのお話の題は「父がともにおられるので、『私は一人ではない』」です。
それは「父がわたしとともにおられる」という臨在にあります。「その日に」と言われた『聖霊降臨(ペンテコステ)』の日から新約の教会において、「わたしは父のもとから出て、世にきましたが、再び世を去って、父のもとに行きます」という言葉は、人の子として世に来られ、十字架と復活の贖いの福音の言葉を通し、聖霊によって、御子イエスのみことばが信じる者のうちに事実となることが実現しました。
ルカは、イエスが洗礼を受けられた時、聖霊が「鳩」のように下ったと記します。 「鳩」はすべての鳥のうち、最も「柔和で無害な鳥」と言われています。柔和とはどういう意味か。『柔和』とは、決して弱い性格を言っていない。「鍛えられたしなやかさである」といいます。イエスご自身「わたしは心が柔和でへりくだっている」と言われている。その現われの一つが、ヨハネ十三章のイエスの洗足の姿に見られます。
そのようなイエスの模範に見習うように勧めています。更に、新約の教会の中に生きるものとされた私たちの信仰の言葉とされています。それが三十三節です。
そのみことばの中で「私の心にありますのは、「平安を得る」と「すでに世に勝ちました」です。その源は「父がわたしとともにおられる。わたしは一人ではありません」にあります。私の伝道者としての経験からも「世にあっては苦難があります。しかし、勇気を出しなさい。わたしはすでに世に勝ちました」のみことばに力づけられてきました。
『蟹工船』の著者・小林多喜二の母を記した『母』の本の中で、彼が聖書を読んで記したことばに「光は闇に輝く」とあります。
私はヨハネ福音書八章の姦淫の罪から救われた記事を通して救いに与かりました。
その十二節「私は世の光です。私に従う者は、決して闇の中を歩むことがなく、いのちの光を持ちます」とあります。いのちの光は力です。過去を断ち切る力。現在に生きる力。そして未来に向かう力です。その力こそ、世に勝った生けるキリストです。
だから、私も「一人ではない」のです。
田中 英 師
2025年6月22日 聖日礼拝式次第
小礼拝 9時 菊地 兄
聖日礼拝 11時 吉田潔兄 髙橋美姉
前 奏
招 詞 イザヤ書49章13節
会衆賛美 聖歌36 ながまことは大いなり
会衆賛美 大いなる方に
主の祈り
交 読 詩篇23篇1~6節
礼拝祈祷
使徒信条
聖書朗読 ヨハネの福音書 16章25~33節
説 教 私は一人ではない
田中 英 師
会衆賛美 聖歌518 みことばなる
献 金
頌 栄 聖歌376 父御子御霊の
祝 祷
報告
感謝祈祷 奏楽