2019年8月18日 巻頭言
「エルサレムにある主の宮を建てるために上って行くように、神が彼ら全員の霊を奮い立たせたのである。」
エズラ記 1章5節
エズラ記は、イスラエルの民がどのようにバビロン捕囚から解放され、神殿を再建し、礼拝を充実させていったのか、また、そこに潜んでいた失敗、そこからの回復の記録です。
第一に、神は歴史を通して、ご自身を明らかにしておられます。大きな歴史の節目に、神様はペルシャのキュロス王の心を動かされました。ここに歴史を支配しておられる神様の導きを知ることができます。
第二に、エルサレムの神殿再建への思いです。しかし、そのためには犠牲を払う必要がありました。このとき二種類の人がいました。エルサレムに帰ろうと立ち上がった人と、帰らずに残った人たちです。どちらも、エルサレムを思う気持ち、神の神殿を慕う気持ちに変わりはありません。そこで、残った人々は、神殿の再建を背後で支える役割を担ったのです。主の働きは、自ら直接働く者と、その人たちを物心両面で背後から支える人たちの協力によってなされる働きなのです。
第三に、神様は、捕囚の民に信仰を立て直す回復のチャンスを与えられたのです。イスラエル民族は神との約束を忘れ、神の律法を守らず、偶像礼拝に走った結果がバビロン捕囚でした。しかし、70年が過ぎた時、神はもう一度、彼らをエルサレムに帰し、神殿を再建し、信仰の回復を与えられたのです。
シオン教会創立85周年のこの年、イスラエルに与えた神様のご計画と導きが、これからのシオン教会の歩みとなるように、共に力を合わせて進んでいきたいと願っています。神様の御計画、それは、将来に対して平安を与えるものでした。同じように私たちに対する神様の導きとご計画を信じ、奮い立たせていただきましょう。
主任牧師 石田敏則