2019年11月10日 巻頭言

「主はあなたに告げられた。人よ、何が良いことなのか、主があなたに何を求めておられるのかを。それは、ただ公正を行い、誠実を愛し、へりくだって、あなたの神とともに歩むことではないか。」

ミカ書 6章8節

 日本には八百万の神がいて日本人ほど「宗教」が好きな国民はいないと言われています。また、日本人ほど宗教に対して節操がない国民もいないと言われています。要するに、精神的なものを求めているのだから、その人が信じるならそれは何でも構わない、信じる姿勢が大切である、という考えなのでしょう。
 しかし、人間の最も大切なたましいの救いが、絶対的ではない人間の選択に任されていいのでしょうか。
 紀元前八世紀の預言者であるミカは、「まことの宗教」を次のように定義しています。
 第一に、人が選んだのではなく、神が人間に与えてくださったものであること。 まじめに修行して獲得する姿勢は尊いものですが、人間の側が選んだ宗教はまことの宗教とはいえません。
 第二に、人間の根本的な罪を見過ごしていないことです。人間をどうみているかの問題です。
 第三に、その罪を指摘するだけでなく、赦しといやしを与えるものであることです。さらに、ほんとうの宗教はそれを信じる人の全人格に影響を及ぼすものであるということです。家の宗教ではなく、葬式のための宗教でもなく、その宗教を信じることによって、価値観・人生観・世界観が変えられるもの、信じる前と信じた後に明らかに変化があり、その変化が継続しているということです。
 今、自分を変えたいと思う方は、ぜひ、このキリスト教が本当の宗教かどうか、探ってください。すでにクリスチャンの兄姉は、変えられた生活になっているかを点検してください。生き方が変わっていなければ本当に信じたことにはならないのです。

主任牧師  石田敏則