2020年1月5日 巻頭言

「あなたの若い日に、あなたの創造者を覚えよ。わざわいの日が来ないうちに、また「何の喜びもない」と言う年月が近づく前に。」

伝道者の書 12章1節

 この書は伝統的にイスラエルの三代目の王ソロモンがその晩年に記したと言われています。リビングバイブルでは「ソロモンの人生論」と題されています。彼は王として、知恵、知識・富、絶大な権力とこの世のすべての幸せを手に入れ「栄華を極めたソロモン」と評された人物です。ソロモンはこの書の中で「むなしい」とか「空」ということばを25回以上用いています。何となく「色即是空」という般若心経と似たような思想ですが、実は大きな違いがあります。伝道者が空と言っているのは、地上でどんなに豊かな人生を送ることができたとしても、神を計算に入れない人生を歩んだとすれば、それは空しいという現実を教えている言葉なのです。
 私たちが自分の人生を振り返って「これで良かった」とうなづける人生を歩むために必要なことは、先ず自分と創造者なる神との関係をきちんとすることです。神様は、私たち一人一人にご計画を持っておられ、最後まで責任を取ってくださるお方です。そしてその決断は、私たち一人一人が自ら下さなければならない決断なのです。他の人が変わって決めることはできないのです。
 ソロモンは、「あなたの若い日に」と勧めています。この創造者は、私たちを尊いご計画をもって造り、愛し、導いていてくださいます。この方を認め、愛し、敬い、従うことによって、永遠に続く希望と力と喜びに生きることが出来るのです。
 若い日とは、「今」なのです。主の話を聞いた時、信仰をスタートした時、その時が一番若いときなのです。終わりが来てしまってからでは遅いのです。今の時を大切にしたいものです。

主任牧師  石田敏則