2020年1月12日 巻頭言

「あなたがこの王国に来たのは、もしかすると、このような時のためかもしれない。」

エステル記 4章14節

 ハマンはクセルクセス王に重んじられ、王の家来たちはハマンに対して膝をかがめひれ伏しました。しかし、ユダヤ人モルデカイはその命令に従おうとはしませんでした。その事によって全てのユダヤ人が殺される危機が起きました。
 その時、ユダヤ人エステルは王妃として王宮にいました。モルデカイはエステルの育ての親として彼女の使命を確認します。たとえ王妃であっても、王から呼び出されずに王の前に出ることはできませんでした。しかし、エステルは「私は、死ななければならないのでしたら死にます」とその決意を語っています。エステルの使命、それはユダヤ人を守るために王の前に出ることでした。自らに死をもたらすかもしれない。それでも命を使う。それが使命です。では人が使命に生きるためには何が必要なのでしょう。
 第一に、自分の置かれている立場を知ることです。エステルは王宮に住んでおり王の前に出て行くことができ、王に聞き入れてもらえる可能性が高い人でした。人は自分自身の立場を知るとき、自分の使命が見えてきます。
 第二に、自分の限界を受け入れることです。自分はダメだ、自分には出来ない、と言うのではなく、自分にはこれは出来ると、それを受け入れ感謝するのです。そのとき、小さな働きが大きな結果をもたらします。
 第三は、燃え続ける力を得ることです。 エステルは自分の命をかけて王の前に出ました。そのことの故に、ユダヤ人は滅びを免れたのです。
 キリストは私たちのために、いのちを献げてくださり、私たちを愛し、赦してくださったのです。この愛を知り、受け止めるとき、人は使命に生きる力を得ることができるのです。

主任牧師  石田敏則